10代以下の精神科受診「どこでもいい」の?
非常事態宣言解除で、学校再開の流れです
非常事態宣言が、全国的に解除されました。
北九州市など、「第二波が早くも??」という地域もありますが、全体的に学校は再開する流れになっています。
最初は、週に2回、時間も減らして、など、自治体によっても工夫が見られます。
休みの間に、生活リズムは崩れてないですか?
3月の頭から、およそ3ヶ月、子供たちはほとんど学校に行っていなかったのです。
親の仕事は在宅になったりならなかったり、いろいろだったでしょう。
更にはどうしても昼夜のサイクルが崩れてしまいがちな年代なのです。
(子供の投稿時間を1時間遅くしたら成績が上がったという話があります)
10代の脳に何が起きているのかについては、以下の本に詳しいです。神経学者である母が2人の息子の子育てを通して、また研究を通して得られたことを詳細に語ってくれています。
また、そのときどきどう対処して行ったかも書いているので、非常に参考になると思います。
(反抗期だった息子さんはハーバード大学など、著名な大学に合格をしています)
朝が起きられなくて、不登校が増えることを心配しています
こんな話がちらほらと聞こえ始めています。
逆に、通信制の学校(元々オンライン授業だった)の方がコロナの騒ぎに負けず授業があり、生活リズムが整っていたりもします。
元々不登校だった子たちは、少し調子が良かったです
本格的に学校が始まって心配なこと
- 学校に「行く」「行かない」で家庭内暴力が発生しないか
- 学校に行きたくない子が無理に行かされて、最悪の決断をしないか
- 学校に「行かない」と決めている子が、また「学校に行かなければ」とプレッシャーを感じて自分を苦しめないか
そんなことを心配しています。
そんな、学校に行きたくないと思っている子には、以下の2冊がおすすめです。
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この2冊は、いじめを受けて育ってきた人たちが、後輩たちに残す自叙伝に近いです。
ちなみに、中井久夫先生というのは精神科では知らない人はいないほどの、統合失調症研究の第一人者です。
4月は自殺が減ったって知っていましたか?
ところで、4月の自殺率が下がったことはご存知でしょうか?
これは、警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移等に基づいた正確なデータです。
では、なぜ4月の自殺率は過去5年で最小になったのでしょうか?
(大人についての考察は、今回はしません。)
無理して学校に行かないことが、自殺を思い止まらせた可能性
4月の自殺率が一番少なかったというのは、「4月は死ぬほど苦しい」ということがあまりなかった、と言い換えることもできます。
こんな仮説が立ちます。ただ、電車への飛び込みなどは「万全の用意」をしてやる人は少なく、「漠然と死にたい気持ち」のある人が「ふっと思い立って飛び込んでしまう」ことが多いのかもしれない、とも感じました。
家にいることによって、守られた環境で、「安心して過ごせていた」のかもしれません。
オンライン授業の継続が望まれます
今回、大学や高校など、「オンライン授業」を取り入れた学校がたくさんあります。
この「オンライン授業」のシステムを、どうか不登校の子たちがきちんと教育を受けられるように、残していただきたいのです。
「不登校の子ども」たちにも、「教育を受ける権利」があります。
NPO法人のフリースクールなどに任せきりになっていたその権利を、今こそオンライン授業を導入して「公的に守られる権利」となるべきなのです。
不登校や気分の落ち込み、精神科を受診したい!場合
今回、学校が始まって不幸にも不登校になってしまったり、気分が落ち込んでしまったりする子は、いると思います。
そんなときに「病院に行ってみたらどうか」というのは当然の発想です。
学生さんは、「どんな精神科」が向いているか
「普通の精神科」にいって起こりうる要注意パターン
普通の精神科の先生は、「普通の大人と同じ」薬を使う可能性があります。児童精神科/思春期外来でも大人に使う薬を使うこともありますが、その危険性などをしっかり説明して使っています。
普通の精神科の先生だと、そこの「危険性」の部分まで考えず、「大人を診察するように」10代の子を診察してしまい、薬の副作用でトラブルが起きたりします(衝動行為が上がったり)
「児童精神科」「思春期外来」は待ち時間は長いけどそれだけの価値あり
現在、当院は1ヶ月以内に初診を診てあげることができる状態なのですが、
どこの精神科も同じかと言われると、そうではありません。
人気コンサートのチケット以上の倍率で初診の争奪戦になっている病院もあります。
「少し離れたところにあっても構わない」ので、「児童精神科/思春期外来」をやっているプロに診てもらいましょう。
なにか不測の事態が起きたときに、その方が安心です。
まとめ
今日は以上になります。最後までありがとうございました。
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