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精神科&精神科病院あるあるpart1

 

精神科&精神科病院あるある①

今回はTikTokで反応があった
精神科&精神科病院の「あるある話」を
15個用意させて頂きました。
そのうちから今日は5つお話しします。
     
そこにはたくさんの
普通の人や普通の病院なら
あり得ないことがあります。
1個ずつ紹介していきます。

    
     

精神科だけの病院が全国に1000以上ある

     
     
明治時代で文明開花となったときに、
たくさんの精神科の患者さんが
自宅の座敷牢に入れられていることが発覚します。
    
その際に幾つか病院は建てられましたが、
とても収容し切れるわけではありません。
また、家族が亡くなるとその人たちは浮浪者となっていきます。
      

この人たちが「治安が悪くなる」「見栄えが悪い」
などの理由で、第1回東京オリンピックの直前に、
精神科病院の乱立が行われ、収容されていきました。
その名残で、精神科だけの病院が1000を超えてあるのです。

    
     
      

身体科の病院から舐められがち

 
      
     
医師個人の考え方にもよるのですが、
夜中にいきなり電話がかかってきて、
      
「過量服薬の患者がまだ目を覚まさないから
目を覚ますまで預かれ」と言われます。

       
こちらとしては単に寝ているだけならいいのですが、
身体的に何か少しでも問題があると対応できませんので、
こういった依頼は断ることになります。
あからさまに舌打ちをしてくる医者もいます。

       
どの科がえらくてどの科がえらくないとか、ないと思うんですけどねえ?
       

ちなみに、自分の病院の患者だから受けたら、
付き添ってきた身体科の医師が
「あ、じゃあここでまたみてもらいなよー、じゃあねー」
と手を振って出て行ったことがあります。
患者に取る態度でしょうか?

      
      

鍵のかかっている病棟がある

      
これは、状態の悪い患者さんや、
認知症の患者さんが勝手に病棟を出て行って
行方不明になるのを未然に防ぐための処置です。
       
閉鎖病棟と言います。
「刑務所みたい」といったような勘違いを
しないでくださいね。

あくまで患者さんを守るためのものです。

      
       

昼も夜も看護師の数が少ない

     
        
      

1000以上の精神科病院をいきなり建てたのですから、
看護師が足りるはずはありません。
看護師1人につき40人の患者を見ることが許可されています。
病棟によっては看護師1人につき16人と
少し条件が厳しくなっている病棟もあります。

      
      

歩いていると叫び声が聞こえてくることがある

    
     

これは建物の構造によりますが、
精神科だけの病院の場合、
病棟が道路や駐車場に面していることがあります。
      
調子の悪い患者さんは叫び声を
あげたりすることがありますので、
近隣を通るときにはびっくりされないでくださいね。
        
もちろん、そんな状態が悪い患者さんが
退院することはありませんし、近所でそんな人がいた、
という場合はいずれ入院という対応になるでしょう。

     
     
     

まとめ

今回はまず5つ、紹介させていただきました。
残りの10個もこれから紹介していこうと思っています。
またぜひ見に来てくださいね。

 

      
        
 

       
       
      

February 13, 2021 - posted by みずき@精神科医

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