発達障害を持つ女医がこころの病気と健康について語る。
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初めて精神科を受診するときに必要なもの〜チェックリスト

 

非常事態が、少しおさまってきたときに「気持ち」に変化

現在、COVID-19との戦いが、正念場にあります。
緊急事態宣言が出るか出ないか、際どいところにあると思います。
また、東日本大震災や大阪北部地震、数々の台風など、

「真っ最中」にいるときは「生きる」ことに必死

で、緊張感があるので、「精神的不調」には気づきにくいです。
明日の食べ物に困っていたり、家賃が払えなかったりしたら、
なりふりかまっていられませんので、「生きる」ことに専念します。

嵐が過ぎてきたころ

一方で、「真っ最中から少し時間が経つ」と、精神的な不調が見られ始めます。

  • 「生きることだけ」考える状態を抜け出した
  • 「緊張の糸が切れる」ことで、自分の「疲れ」が見えてきた
  • 「不安」や「おそれ」のために狭くなっていた視野が少し広がった

など、理由はさまざまなのですが、現在のような「過渡期」には精神不調は現れにくいです(もちろん現れる人もいますが)。

「いつまで経っても元に戻らない」そんなとき

「みんなが普通に戻っているように見えるのに自分だけ戻れない。自分って変じゃない??どうしたらいいの!?」

時間がお薬ですが、精神科の受診も考えよう

つらくなるのは、「当たり前の感情」です。
なくしたもの、変わってしまったもの、そんなことに戸惑うのは当たり前。
でも、「つらいのに耐えられない」のも当たり前です。

そんなときこそ、精神科の出番。足をふみいれて休んで行きませんか?

初めての精神科受診

どんなことを聞かれるの?

実は、精神科の受診って「そのときしんどいこと」だけではなくていろいろなことを聞かれます。

  • どこで生まれて育ったか
  • 兄弟は何人で何番目か
  • 学校はどこに行ったのか、成績はどうだったのか
  • 最終学歴はどこなのか
  • 就職先はどんなところで、どんな働き方をしているのか
  • 今まで友達関係でトラブルはないか、友達は多いか少ないか

まずは、このあたりから聞かれます。
時間のない開業医の先生は突っ込んでこないかもしれませんが、

「精神科の初診の問診」

としては、ここは「当たり前に必要なこと」になります。
その上で、

  • 「いつから」現在のしんどさが現れたのか
  • 「しんどさ」が具体的に生活にどのように「困りごと」となっているか
  • 朝と夜でその「しんどさ」に変化がないか
  • 夜はちゃんと眠れているか
  • 食欲はあるか、おいしく食べられているか

などを聞かれることになります。

どんなものを持っていくと役に立つの?

じゃあ、家を出るときにはなにを持って行ったらいいのでしょう。
リストに挙げてみます。

持ち物リスト
  1. 保険証(病院に行くならどこででも必要ですね)
  2. 母子手帳
    →子どもの時のことは意外と覚えていないので、役に立つ時があります。
  3. 通知表または成績表
    →学校にきちんと行っていたのか、学校の先生の評価はどうか、役に立ちます。
  4. 最近の検査結果
    →身体に病気がなくて初めて精神科の病気を疑います。
     精神科に行く前に内科などに行っていたら、検査結果を持っていきましょう。

これだけあれば十分です。

あとは、「先生に隠し事をしないこと」です。
中途半端なインターネットの情報に迷わされず、目の前にいる医者を信じましょう。
(インターネットは、あわよくば「自分の高級なサプリメント」や「自分の方法のマニュアル」を高額で売りたい、と思っているやつらの巣窟です。)

本日はここまでになります。最後までありがとうございました!

April 04, 2020 - posted by みずき@精神科医

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