精神科医がすすめる聴覚過敏対策グッズ
『聴覚過敏』という症状があります
聴覚過敏という言葉を聞いたことがありますか?
定義としては、
特定の音のみが不快に感じる場合も、周囲の音すべてが苦痛に感じる場合もあります。
です。
私が臨床的に感じている困難としては、
人なんかも、この中に含めても良いのではないかと思っています。
これを少し難しくいうと、聴覚の「選択性」の問題にあたります。
自分に思い当たることはありますか?
もしくは、周りの人に思い当たる人はいますか?
『聴覚過敏』は誰にでも起こりうる
聴覚過敏は、何が原因なんでしょう?
大きく分けると。
- 耳の神経に問題がある場合
- 脳に問題がある場合
の2種類があります。
聴力検査では異常がないことが多いです
健康診断でやってもらうような、ヘッドホンをつけて、
「ピー」が聞こえたらボタンを押してください、みたいな聴力検査。
これでは、異常がない場合が多いです。
「聞こえていない」わけではないし、「聞こえすぎ」を検査できるものではないからです。
「聞こえている」のか「聞こえないのか」を分けているだけなのです。
ですから、聴力検査では、異常は現れません。
大人になってから聴覚過敏を感じる人もいます
「子どものころからこういう音がダメだった」という人もいれば、
「大人になるにつれて徐々にダメになった」という人もいます。
この、「徐々にダメになった」というケースについては、
- 子供のころより生活雑音が増えている
- きちんと「聞ける」ようになったため逆にしんどくなった
というのが原因ではないのかな、と愚考しています。
昔はもっともっと、電化製品が少なかったですからね。
自分が『しんどい』なら『しんどい』のだ
「人にしんどさを分かってもらえない」という人もいるでしょう。
でもやっぱり、自分が「しんどい」と思うなら、「しんどい」のですよ。
あまり、分かってもらおうと「他人を変えよう」とはしないほうがいいです。
「他人を変える」というのは難しいことです。
『聴覚過敏』への対処法
では、聴覚過敏について、何か治療はあるのでしょうか。
しんどいんだったら、出来れば治りたいところですよね。
聴覚過敏だけを取り上げた本って本当に少なくて、まともなのはこれぐらいです。
感覚過敏をタイトルに書いてある本も他にありますが、これ以外はお勧めできません。
確立された治療法はありません
治療法として研究されたのは「認知行動療法」です。
しかし、研究されてきましたが、「効果があった」わけではありません。
聴覚過敏について、医療は何も提供できないようです。
できるのは、その場その場の「しんどい」に対する対処だけです。
「逃げる」もひとつの手
「黒板の引っ掻く音が嫌い」とか。
「赤ちゃんの泣き声が嫌い」とか。
そういう時は、「逃げる」のもひとつの手です。
- 聞こえない場所まで逃げる
のです。
音を遮断する『耳栓』と『イヤーマフ』
次は、耳から入ってくる「音」を物理的に遮断しましょう。
使ってみた実感だと、試すしかないっていうのが本音。
外耳道(鼓膜までの空気の通り道)の大きさや形は人それぞれなので、
値段もそこまでの高値ではないので、地道に試すほうが良さそうです。
また、ヘッドホンのような大型の音を遮断するためのグッズが「イヤーマフ」
- 重さがどのくらいするか
- どれだけの音を遮断するのか
- 折りたためるか否か
で、値段が変わってくるので、以下の検索結果から辿ってみてはどうでしょう。
私は安いので十分効果を感じました。
周囲の雑音を減らしてくれる『ノイズキャンセリング』
『ノイズキャンセリング』って知っていますか?
音の波長を打ち消せる波長を機械自体が出していて、雑音を打ち消してくれます。
先ほど言ったような、「音の選択性」の問題がある人には、これが一番。
メーカーとしては、SONYとBOSEが有名です。
SONYのほうがお値段はリーズナブル。BOSEのほうがノイズキャンセル技術は上。
ソニーで良かったのはこの商品。
ヘッドホンタイプもあります。
最近はイヤホンジャックのないスマホが増えているので、
ノイズキャンセル系のイヤホン、ヘッドホンもワイヤレスが増えてきました。
BOSEのノイズキャンセルイヤホンは、私はこれ一択。
これ、ワイヤレスじゃないんですけど、ワイヤレスでない分本当に有能。
ただ、イヤホンジャックがないとアダプターが必要ですが。
こちらは最新機種。これも持っていますが少しBlutoothが不安定かなと思います。
実はけっこうガジェット好きなので、あれこれ買って試してます、私。
ジョギングの時はソニー製、電車などはBOSEのQC20という感じで使い分けてます。
聴覚は歳とともに衰えます
歳をとると耳が遠くなる、っていいますよね。
それは事実です。誰しも「老化」しますので。
そのため、聴覚過敏も耳が衰えていけば軽くなる可能性もあります。
(補聴器をつけた人に幻聴が起きることはありますがそれはまた別の話。)
『今より楽』になる日は必ずくる
ここでは聴覚過敏と、その対策法について書かせていただきました。
医学の研究は、日々進歩していきます。
聴覚過敏にも、対処方法だけでない治療が、いつか生まれることを期待します。
それとは別に、歳をとれば聴力は衰えますし、世の中の理解も深まろうとしています。
(最近、聴覚過敏を取り上げたWebページが増えましたよね)
いつか「今より楽」になる日が、くると信じています。
まとめ
今回のまとめとしては、