統合失調症の症状のひとつとしての「病識のなさ」の話。
統合失調症とは
(超絶ざっくりしすぎているので、?と思ってもここは流してください)
一昔前は、「精神分裂病」という名前でしたが、2002年に「統合失調症」という名前に変わりました。
「Schizophrenia」という英語での病名は同じなのですが、「精神分裂病」という言葉が病気を的確に表していないこと、偏見があることから名称変更が行われました。
具体的な統合失調症の症状の例
- 妄想
- 幻覚(幻聴・幻視)
- 思考の障害
- 考想奪取(自分の考えが人に奪われる、というもの)
- 考想察知(自分の考えが人に知られている、というもの)
ここに書いたのは本当に一部で、本当は他にもたくさんの症状があります。
詳しいことは書籍を読んで理解してほしい
詳しいことは、専門の本を読んで勉強しましょう。
まずは、「精神科とは縁がないんだよね」というあなたにはこちら。
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そして、次にあげるのは医師国家試験を卒業していて、精神科に興味がある人たち向けの本。精神科の看護師さんでも頑張ったら読み込めると思います。
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ここでとりあげたいのは「病識がない」話。
なぜ、病気については「本を参照してください」といったかというと、私が今日、記事にしたいことは統合失調症の数ある症状を並べ立てることはなく、「病識がない」ということをテーマに話がしたいからです。
そもそも「病識」ってなに?
では、そもそも「病識」ってなんでしょうか?
また、精神科では「病感」という言葉も使いますので、あわせて説明してしまいましょう。
病感:自分が「病気である」とは思えないものの、「今起きていることはちょっと病気っぽいな・・・」という自覚を持っていること。
病識を持っている>>>病感がある で、病識があることが非常に価値があります。
たとえば高血圧や糖尿病だったら
これがたとえば、高血圧や糖尿病の場合であれば、
あなたは「高血圧(糖尿病)」で間違いありませんね。
お薬による治療が必要なの力なので、お薬を始めましょう。
病院や健診センターでお医者さんからそう言われた場合、
そうか、先生の言う通りに治療をしなければいけないんだな。
と、こう思ってくれる人が大半です(そうでない人もいるでしょうが・・・、「治療はまだいいでしょ〜」程度の話です。)
同じことが、「統合失調症」だと
これが、統合失調症の患者さんだと、こういうことがたくさんおきます。
いや、幻聴じゃないから。ちゃんと聞こえてるから。嫌がらせだって受けてるし、警察に相談だってしてるんだから。
なんで先生は僕のしんどさをわかってくれないで勝手に僕を病気にするんだ!!決めつけだ!!
こうやって、「自分が病気であること」から全力で否定してきます。
なんなら相手の医者をヤブ医者だと決めつけ、2度と病院に現れない人まで、様々です。
ここで一番大切なのは「疾患教育」
ここで大事になるのが「疾患」に対する教育。たとえばこんなやり方があります。
ここに書いたことはたとえばの具体例ですが、相手の性格や、考え方、インテリジェンスなんかを総合的に判断しながら、「統合失調症という病気であること」を繰り返し説明します。
1回説明すればいいというわけではなくて、患者さんは「病識があったり」「病感に戻ったり」「病気じゃない!」といったり、揺れ動きながら、病識を獲得していきます。
(ただし、全員が病識を獲得できるわけでもありません)
疾患教育も治療も、早ければ早いほうがいい
まとめ
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