家族が統合失調症と診断されたら。あなたにできること。
統合失調症になる確率は、思ったより多いです
厚生労働省の統計では、「生涯で癌で死ぬ確率」というのが計算されていて、
男性:24% 女性:15%
だそうです。(出典はこちら)
では、人生において統合失調症になる確率って、どのくらいだと思いますか?
「自分の身の回りに「統合失調症」なんていないけどなあ。
「親戚にも誰もいないと思うけど・・・」
そう感じる方がほとんどだと思います。
どうですか?自分が思っている以上に、統合失調症になる確率、多く感じませか?
意外と人ごとじゃない!!
100人に1人と言ったら、小学校の34人のクラスが3つあったら、必ず1人が発症します。それくらい、人ごとではない病気なのです。
だって、その1人があなたかもしれないし、親友かもしれないのですから。
でも、まずは敵を知るところから。
統合失調症の症状をまず勉強してみましょう。
- 幻聴(そこにいるはずのない人の声)が聞こえる。
→内容は、さまざまです。自分の行動を実況中継されたり、悪口をつぎつぎに言われたり。声の主は一人のこともあれば、大勢のこともありますし、知ってる人も、知らない人もあり得ます。 - 妄想(本当はあり得ないはずのことが起こっていると確信すること)が出ます。
→わかりやすいのは「私はいじめられている」「無視されている」「誰かに狙われている」といった妄想です。昔ながらの妄想としては「自分は天皇家の血筋である」というものもあります - 不安がある。
→この不安は、漠然とした不安であることもあるし、「自分がこの行動をしないと世界が破滅する(世界没落体験)」といった形で現れることもあります - 緊張感
→幻聴が聞こえ、いろいろな妄想が浮かんでくる状態では、リラックスはできませんね - 頭の中が混乱する
→何が現実で、何が現実でないかの区別がつきにくくなって、混乱します。興奮して暴れたりすることもあるかもしれません。 - 興奮する時期が過ぎたら、何もしない時期がきます
→感情の起伏が全くなくなり、何もする気が起きなくなります。派手な症状ではありませんが、生活をしていく上でとても困る症状です。 - 最終的には、認知症のような状態になります。
では、大切な家族が統合失調症になったらどうしたらいいでしょうか?
これが、今日の本題です。あなたの大切な家族、友人が統合失調症になったら、どうしたらいいでしょうか。
いろいろなパターンが考えられますが、少しずつみていきましょう。
経験者の体験談を読んでみよう!
百聞は一見にしかず、ということで、統合失調症の家族の方が書いている漫画があります。
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これらの本は、非常に幼いころから統合失調症の母と生きてきた記録です。
面白く、簡単に読めるように書いてありますが、壮絶な歴史が描かれています。
これだけはやってはいけない対応!正しい対応をしろう!
家族が統合失調症になって、あなた自身も不安だと思います。
これからどうなるんだろう、どうしていけばいいんだろう、一生面倒を見るんだろうか。
そういった不安は、統合失調症の患者である家族の主治医や、その病院にいる精神保健福祉士さんに相談をあらかじめしておきましょう。
いろいろな対策が取れることがわかるだけでも、楽になります。
でも、こういう対応をすると、患者さん本人の再発も増える、というやってはいけないこと、があります。
これは、専門用語で言うとHigh Expressed Emotion(高い感情表出)という状態になります。これは、「再発率を格段に上げる家族」です。
逆に、家族がおおらかで本人に対してLow Expressed Emotion(低い感情表出)という状態であると、非常に再発率が低いことが知られています。
詳しくは「こちら」に書いてあるのでご参照くださいね。
ではどう対応したらいいのか、漫画で勉強しよう!
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ここまで紹介した本は、全て同じ人が作者のものです。
家族に統合失調症の人間がいても、最終的には卑屈にならず前向きに生きている。
その様子を、少しでも読んでいただけたらな、と思います。
統合失調症になった人の本はないの?
ありますよ。統合失調症になった人の体験談。
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これだけの本が出版されていることを見ると、
統合失調症になったり、家族が統合失調症になったりして、困っている方がたくさんいることが、わかりませんか?
また、「統合失調症」と聞くと、ものすごく怖い病気に思えるけれども、
実際その病気になっている方は、「ごくありふれた普通の人」であることがわかっていただけるかと思います。
まとめ
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