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絶対反対!ドクターショッピング!新型コロナでもダメ!!

 

「ドクターショッピング」って知ってますか?

ドクターショッピングというのは、「いろいろなお店を回って買い物をするように、同じ症状に対して複数の医師や医療機関を受診すること」です。

まるでショッピングを楽しむかのような行動から、この名前が使われています。

新型コロナウイルスのニュースでよくあるのが、以下のような例です。

 具体例 

A病院に行ったが風邪だと言われた。次の日にも熱が下がらなかったのでB病院を受診して、インフルエンザの検査をしたが陰性で、やはり風邪だと言われた。そのため不安になってそのままCクリニックを受診し、新型コロナウイルスの検査を強く求め、検査ができる病院を改めて受診し、施行してもらい、新型コロナウイルスだと判明した。その後、1ヶ月の入院をしたが症状はひどくならずに回復し、PCR2回の陰性ののち、退院した。

この行為は、ドクターショッピングそのものです。
こういった行動が「感染を広め」ます。だって、あちこちの病院で撒き散らしていますよね。
 
これに対して、「A病院やB病院ではコロナだって分からなかったじゃないか」という反論があると思います。
 
この反論については「厚生労働省の新型コロナウイルス良くある質問」をご覧ください。
特に大事な部分を下記に抜き出しておきます。 

以下の場合には、最寄りの保健所等にある「帰国者・接触者相談センター」に電話で相談しましょう。
1 風邪の症状や37.5度以上の熱が4日以上続く
2 強いだるさや息苦しさがある 
重症化しやすい高齢者や基礎疾患がある方に加えて、念のため妊婦さんは、こうした状態が2日程度続いたら相談しましょう。
症状がこの基準に満たない場合には、かかりつけ医や近隣の医療機関にご相談ください。

 
先ほど具体例をあげた患者さんの行動の問題点を指摘します。

問題点
  1. 発熱1日目から病院に駆け込んでいる
    →新型コロナウイルスを疑うには症状が少なく短すぎる。この段階でコロナは疑わない
  2. 次の日、心配なのはわかるがB病院という別の病院を受診する
    →昨日の様子をきちんと診察しているA病院に行くことが正解です。
  3. Cクリニックで新型コロナウイルスの検査を「強要」している
    →その後の経過を考えると、厚生労働省の指針通り、発熱4日が過ぎてからの「接触者センター」への電話が正解でした。

結果、咳エチケットを守っていたとしても3つの病院で新型コロナウイルスを撒き散らしています。

セカンドオピニオンとの違い

セカンドオピニオンはよくて、ドクターショッピングがダメな理由は、セカンドオピニオンの定義を見ればわかるかと思います。

セカンドオピニオンとは、主治医にセカンドオピニオンを受けたい旨を申し出て、「紹介状」「検査結果」などあなたの病気に関わる全てを持った上で、別の医師の意見を聞きに行くこと、です。

ドクターショッピングとの違い、わかりますか?

ドクターショッピングとセカンドオピニオンの違い
セカンドオピニオンは、あくまで「主治医」は変わりません。そして、その「主治医の意見」まで含めて、「全く違う医師」の意見を求めに行っている。
ドクターショッピングというのは、いわば「自分の納得できることをやってくれる医者」を探して回っているわけです。だから、今までの病院に行ったことは言ったり言わなかったりするし、何より紹介状などはもちろん持参しません。
2軒目の医者も、3軒目の医者も「初めて医者が診察する患者」として扱います。それが、どれほどの手間のかかることか、わかりますか?
キツいことを言いますが「時間の無駄」です。忙しくしている「医師の時間を無駄にさせている」のです。
また、ひいてはあなたも「時間を無駄」にしています。納得できなかった医者を受診した時間は無駄でしたよね、きっと。

これが、セカンドオピニオンはよくて、ドクターショッピングがダメな理由です。
また、医療に対して素人であるあなたが、3人の医師の意見を聞いて「間違い無く正しい答えを選び続ける」ことは、残念ながら不可能です。 

まとめ

まとめ

ドクターショッピングはダメ!絶対!
ドクターショッピングをするならセカンドオピニオン!
ドクターショッピングはお互いにとって時間の無駄!!