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アルコールと睡眠の関係〜寝酒、ダメ、絶対!

 

寝酒、しちゃっていませんか?


「だって、お酒飲んだほうがよく眠れるよ?」
「仕事から帰ってきて、1杯やるのが楽しみなんだよね」

そう思っている方、たくさんいると思います。

アルコールは睡眠の質を下げます

たくさんのアルコール→寝つきは良くなりますが、睡眠時間は短くなります
少しの量のアルコール→寝つきも悪くなり、睡眠時間が長くなります
毎日アルコールを続ける→少し深い眠りが増え、睡眠が分断されます

要するに、

最初はアルコールのためによく眠れても、
毎日飲んだら効果が減っていってしまいます。

自宅でアルコールを摂取するのはやめましょう

機会飲酒、という言葉をご存知ですか?

飲み会などの「お酒を飲む機会があった時」だけ飲酒すること、です。
これが、おすすめです。

すでに、お酒に「頼ること」を覚えてしまっているために「寝酒」をしてしまいます。
ですので、寝酒をしないためには、「家にお酒を置かない」が大事です。
「夜中に他に用事もないのに、わざわざ買いに行ってまでお酒を飲みたい」
となるとそれは少し問題です。

安上がりなお酒が増えても、飲まないのが一番節約

最近は、飲み会やイベントが自粛されています。
ただ、その間 経済を回そう! として、自宅でお酒を飲まれている人もいるかもしれません。

経済を回すなら、本を買ったりするほうが建設的。
ストロング系チューハイの記事は別に作ります(だいぶ危険)
そして「節約」というなら、「飲まないのが一番節約」です。

どうなった状態がアルコール依存?

いわゆる「アル中」、正式には「アルコール依存症」

アルコール依存症の特徴
  1. アルコールが飲みたくて飲みたくてたまらない(常に)
  2. 「飲まないでおこう」と思っても、アルコールを飲むこと、量を自分でコントロールできない
  3. アルコールが切れた時に手が震えたり、イライラしたり、眠れなくなったりする
  4. ちょっとで良かったアルコールの量が、どんどん増えてくる
  5. 気分が落ち込んだり、家族と喧嘩したり、飲酒運転したり、仕事にお酒を飲みながら行ってしまったり、明らかに問題が出ているのに、お酒がやめられない

こんな症状がある人がいたら、すぐに病院に相談に行きましょう。

アルコール依存症のきっかけは、ささいなこと

「自分はアルコール依存なんて縁がない」と思っていませんか。
 
アルコール依存になるきっかけは、意外と些細なことだったりします。

「彼女にフラれて眠れなくなって、寝酒を始めた」とか。
「仕事がうまくいかないので飲んでいないとやっていられなくなった」とか。
「持病がなかなか治らなくて気持ちを紛らわせるために飲み始めた」とか。

本当にささいなことなのです。
 
え?そんなことで?
 
みたいな。

もっと詳しく知りたかったら、この本がわかりやすいですよ。


あとは、当事者の方の本はこの辺りが面白い。

まとめ

まとめ

寝酒は続けることでどんどん睡眠の質を落とします。
アルコールは自宅に置かずに「機会飲酒」がおすすめです。
「アルコール依存症のきっかけ」はささいなことで、誰でも可能性があります。
お酒は正しく付き合って正しく楽しみましょう。

 
今日のおすすめ本

March 30, 2020 - posted by みずき@精神科医

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